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バーミヤン関連国際会議

バーミヤン関連国際会議の開催

 今秋、東京藝術大学では以下の三つの国際会議が、アフガニスタン・イスラム共和国及び国際連合教育科学文化機関(UNESCO)との共催にて開催されます。

①国際会議「大仏再建に関する国際専門家会議」(非公開) 

2017年9月27日(水)〜29日(金)

 アフガニスタン政府関係者及び各国の専門家が一堂に会し、これまでのバーミヤン保護事業の成果を踏まえた上で、文化財の意図的な破壊と大仏の再建を取り巻く歴史的な側面、修復倫理的な側面、技術的な側面、政治社会的な側面などが議論される予定です。それに引き続き、国際公募による5件程度の大仏再現案が提示されます。

②国際シンポジウム「バーミヤン遺跡と大仏の将来」(公開)2017年9月30日(土)

 上記の国際会議での討論内容を踏まえた上で、バーミヤン大仏とアフガニスタンの人々の将来、そして日本が果たしうる役割について広く発信します。

③「第14回バーミヤン専門家会議」(非公開)

2017年10月1日(日)〜2日(月)

 これまでバーミヤン保護事業に参画してきた日本隊、ドイツ隊、イタリア隊、あるいは長年アフガニスタンの文化財の保護と調査研究に尽力してきたフランス隊の最近の成果の詳細と上記の国際会議での討論内容をいかに実現していくかについて、上記4カ国の代表のほかアフガニスタン関係者、ユネスコ関係者を中心に議論が交わされます。

経緯と趣旨

 2001年、バーミヤン大仏が爆破された直後から、東京藝術大学学長であった故平山郁夫画伯は、海外へ流出したアフガニスタンの文化財保護を国際社会に訴え、自らも「流出文化財保護日本委員会」を組織し、ブラックマーケットなどを通じて日本に辿り着いたアフガニスタン流出文化財を「文化財難民」として保護・保管活動を始めました。このとき集められた102点にのぼる流出文化財は、東京藝術大学の手で一部保存修復の措置が施され、2016年、無事に母国帰還を果たしました。またそれと併行して、東京藝術大学では爆破されたバーミヤン東大仏天井壁画の復元と展示公開に取り組むなど、アフガニスタンの文化財保護に向け、幅広い活動を展開しています。

 近年、中東各地で過激派組織による文化遺産の破壊が繰り広げられる中、本学のこれまでのアフガニスタン文化財保護のための活動は、極めて有意義な文化を通じた国際貢献であったと確信すると同時に、さらに積極的な取り組みをおこなう決意を新たにし本会議を開催する運びとなりました。会議を通して、現地アフガニスタン政府関係者、事業を取りまとめるユネスコ等の国際機関関係者、国内外の専門家が一堂に会し、バーミヤンの将来について議論が交わされます。

 国際会議「大仏再建に関する国際専門家会議」(2017年9月27日〜29日)と「第14回バーミヤン専門家会議」(2017年10月1日〜2日)は非公開となっておりますが、国際シンポジウム「バーミヤン遺跡と大仏の将来」(2017年9月30日)では、こうした最前線の活動について、文化財保護に関心を有する一般の方々へ情報を発信してまいります。

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